「LG V10」レビュー (オーディオ・音質編)―スマホの音じゃない!ESS9018C2M搭載でDSDも再生可能、付属イヤホンはAKGチューン

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_DSC9495

LGのスマートフォン「LG V10」レビュー 今回はオーディオ・音質編です。

目に見えてわかる面白さではサブディスプレイやカメラもありますが、実はこのオーディオの面が最もLG V10を購入しようと思った理由。

見えない部分、でもESSのDACを搭載となかなかの変態っぷりです。攻めますねLG。

DSD音源も再生可能!

_DSC9663PCM音源もFLAC及びWAVは24bit/192kHzまで、DSDはDSF形式に対応していて2.8MHz(DSD64)/5.6MHz(DSD128)再生可能です。

DSDを再生となるとある程度のハイレゾDAPでないと出来ないのでスマホで出来るのは凄いですね。

比較的稀な88.2kHz・176.4kHzの音源も再生できます。

_DSC9615標準プレーヤーの対応フォーマットは、MP3, WAV, AMR, AAC, AC3, OGG, FLAC, MID, WMA, XMF + DSF(DSD64/DSD128)
ALAC・DFFには対応していません。

こちらの対応フォーマットは標準プレーヤーでの話なので他のプレーヤーを使えば再生可能なんですが、個人的にはALACには対応してほしかったです。

一通りどのファイルが再生可能なのかというのを実験したのですが、HIFI表記が出ないだけで24bit/384kHzも再生は可能でした。

内蔵メモリは64GB。microSDも200GBまで対応しています。

搭載DACとアンプについて

DAC

そもそもDACとは?DACはdigital to analog converterの略で、すなわちデジタルデータをアナログの電気信号へ変換するものを指します。
音楽データはデジタルデータでイヤホンを流れるのはアナログの電気信号なのでこのチップが必要なわけです。
ハイレゾというCDよりも器の大きなデータを再生する際にはDACが対応している必要がありますし、音質自体もここで変わってきます。

LG V10に搭載されているDACはESS Sabre 9018C2M。

ESS9018K2Mというチップもありまして、後から登場したESS Sabre 9018C2Mなわけですが突然ESSのリストに追加されていました。

ESS9018K2Mと同じ9018なんですがデータシートを見てもイマイチ違いが分からず。見比べるとパッケージが違うだけのように思われます。

ESS9018K2M、こちらだとCalyxMや私も愛用しているiBasso DX90にも搭載されており、こちらのスマートフォンに対して音質的期待が高まっていたというわけです。先日紹介したDP-X1なんかもESS9018K2Mですね。

アンプ

簡単に言うとアンプはDACから出た信号を増幅させる部分です。ここも音に関わってきます。

搭載アンプは、ESS9602C。DAC・アンプ共にESS社製となっていますね。

ESS9018K2MにESS9601Kを載せているDP-X1やとチップの組み合わせが非常に似ています。

使用するDACはワンタップで切り替え

_DSC9653Hi-Fi DACを使用するか通常のSnapdragon808のDAC(WCD9330)を使用するかはワンタップで切り替えができます。
切り替えの際一瞬途切れますが、ワンタップで切り替えできると音の変化がよくわかって面白いです。

因みにイヤホン/ヘッドホンを接続している場合にのみHi-Fi DACを使用することが可能で、イヤホンを抜くとオンにできなくなります。

Hi-Fi DACを使用するとバッテリー消費が大きくなるので切り替えを可能にしたようです。

標準ミュージックアプリで音楽を再生している際には問題なく切り替わるのですが、他のアプリだと切り替わらないことがあります。
自己責任にはなりますが、こちらのアプリを入れて、アプリを開き有効にすることで、すべてのアプリでしっかりHi-Fi DACを有効にすることが可能です。

ゲインは自動設定

イヤホン・ヘッドホンのインピーダンスを認識して最適なゲインに自動で設定されます。

_DSC9650試しに愛用中の1964ears V3を接続してみました。

ノーマルオーディオデバイス
8Ω-50Ωのローインピーダンスで接続したオーディオデバイスに適した音量にするため、自動でゲインが設定されます。

となっていることが分かるかと思います。

_DSC9649AKG K702を接続してみました。

ハイインピーダンスデバイス
50Ω-600Ωのローインピーダンスで接続したオーディオデバイスに適した音量にするため、自動でゲインが設定されます。

となっています。

このように、挿すイヤホンやヘッドホンによってゲインは自動調整されます。ちなみにAKG K702だと、うるさくて着けていられないくらい音量を取ることができます。(Hi-Fi DACモードオフだと音量最大でやっと少し大きめの音が取れるくらい)

DAPだとゲインは自分で設定するので自動なのは驚きでした。

画像にあるようにHi-Fi DACをオンにすると左右の音量バランスを細かく調整できます。

音量のステップ数が増加

_DSC9655Hi-Fi DACモードをオンにすると、音量のステップ数が15段階から75段階まで拡張され、細かく調節することが可能になります。

ただ、タッチ操作の場合のみでバックの音量調節キーを利用した際には5段階ずづ調整になるのが惜しいです。

肝心の音質は?

ファーストインプレッションはクリア!フラット!でした。

解像度が高く分離感も良いです。繊細で細い線が非常に密になって迫ってくるような感じ。
ハイの伸びが気持ち良く、押し出し感のある元気な音というよりはスゥーッとした空気感・音場感を大切にしてる感じ。すごく見通しの良い音です。

繊細な音作りをしていてあっさりめな部類かなと思います。無理やり例えるとAK100IIやIFi microのサウンドに近いかな。
ONKYO DP-X1かPioneer XDP-100RDP-X1のどっちに近いかと聞かれるとDP-X1かなと思います。DP-X1の音をそのままに空気感をやや柔らかく?軽く?したような印象。

Hi-Fi DACモードをオンにした瞬間、混濁していた部分が一気に分離して見通しが良くなり、1音1音がくっきりと聞こえ、クリアな世界が広がります。

結局は好みがあるので視聴してみて判断して方がいいですよとしか言えないんですが、クリアさなど総合力としてはこれまでのスマホでは聴いたことないような音が鳴っている印象です。下手なハイレゾDAPに手を出すよりはこっちのほうがいいかも。

アンプ部にまで拘り抜いた非常に高価なハイエンドDAPと比べるともう一歩欲しくなりますが、スマホだと考えると十分すぎる音質。大満足です。

デレステなどのアプリも高音質・高画質で

_DSC9677デレステ、3DCGゴリゴリな音ゲーなんですが、こういった音楽が伴うようなアプリを高音質で楽しめるのは素晴らしいことです。

_DSC9711LG V10はSnapdragon808搭載でRAMも4GBとかなりハイエンド。1440 x 2560で515 ppiと高解像度・高精細なんですが、デレステも難なくヌルヌル動きます。

音質に加え、このゴリゴリな3DCGが高解像度で動いていて、高いレベルの音と画がこの一台で完結していることが最高です。

iPhoneやスマホで音を良くしようとするとUSB DAC・ポタアンを繋ごう!となると思うのですが、HA-2のように薄くて音も素晴らしいDACも増えてきたとはいえ、やはり面倒臭いし嵩張って邪魔なのです。
ということでこれを背景にハイレゾDAPが流行っていると思うのですが、でもやっぱりスマホでも音の出るコンテンツは利用しますよね。

となるとAndroid搭載のDAP….既存のものだとスペックも微妙でしょっぱいものばかり、そんなこんなでやっとHD画面ですがSnapdragon800搭載でデレステも動かせるような「ONKYO DP-X1」&「Pioneer XDP-100R」が出てきました。でもここまで来るとスマホでも良いのでは??そんなとこに登場したのがLG V10です。

_DSC9674今回は音ゲーで紹介しましたが、私はSoundcloudを聴き流したりYoutubeの動画演出を楽しみながら音楽を聴くのも好きなので、こういったものも手軽に高品質で楽しめるのは嬉しいです。

Google Play MusicやApple Music等のストリーミングサービスも同様に楽しめます。個人的にストリーミングサービスはハマっているのでここも嬉しい。

アップサンプリング機能

Hi-Fi DACをオンの時、DACの機能を利用して32bit/384kHzまでアップサンプリングしているようです。

特に付け足し等はしていないようなので、そういった内部処理をしている、オーバーサンプリングをしているといった感じでしょうか。

売られているUSB DACの中にはDACの仕組み的にアップサンプリング(オーバーサンプリング)をしているものも普通に存在するので、オン・オフの切り替えはないのはこういう仕様だ、ということなんでしょう。

サブディスプレイが生きてくる

サブディスプレイはサブディスプレイ編で紹介しましたが、ここでも少しだけ紹介。

_DSC9688この端末DAPのようにプレイリストでも再生して他のネット記事をみたりするとしたら、簡単に再生停止や曲送りが出来るのは便利。

アイコンタップですぐに音楽アプリに飛べるのもなかなか良いです。

_DSC9691標準ミュージックアプリに限らず、どのアプリでもサブディスプレイを使用することが可能です。

標準ミュージックアプリの使い勝手

ミュージックアプリの使い勝手を紹介します。

_DSC9598再生中の画面

_DSC9656右下の♪をタップするとイコライザとピッチ&スピードを変更できます。

_DSC9685カスタムを選択すると細かく調整もできます。

_DSC9657語学の勉強などには使えそう。

_DSC9626ハイレゾ音源再生中はこれらの機能は使えません。個人的には両方使うことはないので問題ないのですが、EQを頻繁に利用する方は注意かも。

_DSC9597アルバム一覧はこんな感じ。上部のタブをタップするか、左右のフリックで画面の切り替えが出来ます。

再生中の曲は下に帯のように表示される今風のデザインです。

_DSC9610「再生する音楽の選択」とありますが、これを使うとその場限りの簡易プレイリストを作れます。HF PlayerやAppleMusicでもキューに追加等の動作でそのとき聴きたい曲だけをピックアップすることがあるので同じような使い方が出来るのは嬉しいです。

_DSC9608スマホなので日本語入力で検索もサクサク。

_DSC9619AndroidのHF Playerではプレイリストが作りにくい問題があるようですが、標準プレーヤーは問題なし。

_DSC9623編集モードに切り替える必要もなく、曲順を簡単に変えられるのはポイントが高いです。

_DSC9604同一ネットワーク上にある音楽ファイルやクラウドに置いている音楽ファイルも再生できる機能もあるようです。

特に癖もないので基本操作は困ることなく操作可能だと思います。

microSDを挿して音楽アプリを開くと即座にライブラリにアルバムが並んでいたので、普段DAPを使っている感覚からだと驚きでした。

付属イヤホンはAKGチューン

_DSC9480Quad Beat 3 Tuned by AKG となっています。

_DSC9481開封するとこんな感じ。付属品はイヤーピースが1組のみです。

_DSC9487リモコン&マイク付き。

_DSC9486裏にはマイク用の穴とTuned by AKGの文字があります。

_DSC9488ケーブルの被覆が分岐の前後で変わります。

_DSC9493本体はゴールド。V10のフレームのステンレスがゴールドなのでそこと合わせてあるんでしょうか。

プラスチックに塗装したような質感なので恐らく塗装だと思います。イヤホン自体に高級感はそこまでありません。

音質は?

最初聴いたときはミッドからハイの繋がりが汚い・引っかかる感じがあり、なんだこれってなったんですが一日鳴らしっぱなしにしておいたらいい感じになっていました。

ローがやや控えめでハイが気持ち強いのかなというバランスです。ミッドは非常に綺麗。ローは柔らかめでかつ控えめです。ハイが音源によっては綺麗に出ずにシャリ付き気味になるのが少し気になりますが付属レベルなら十分な音質に感じます。

海外での評判は結構いいみたいです。たかがスマホの付属イヤホン程度にオーディオメーカーチューンのイヤホンがついてくるのは凄いです。

日本からの購入・価格は?

一貫して日本語が使え、決済方法も豊富なExpansysがおすすめ。

日本のバンドにあっているものは、こちらのLG-H961Nの型番のものになりますのでご注意ください。

価格はExpansysの価格と関税代金5000円を足しあわせたくらいで見積もっておけば良いでしょう。


ハイレゾ対応〜とか、K2HD等ソフトの面で高音質を謳うスマホもありますが、ESSのDAC搭載でDSDも再生可能となると中々グッときます。最高です、LG。

DP-X1を買おうかと悩んでいたら手にしていたLG V10。音にも拘りたくてAndroidを使いたい・・・ならスマホだったら便利じゃない?という流れです。
しかも拘っているのは音だけではないのもポイント。

これ一台でDAPを持たずして完結する人はするでしょうし、スマホなので他のDAPがあるならあるで置き換えることはせずにLG V10を追加して紹介した通りストリーミングサービスはこっちで利用するなどと、うまい使い分けは可能だと思います。
イヤホンもAKGチューンのものを付属してくるのはなかなか攻めた試みです。

Pioneer XDP-100Rだと65,000円前後。LG V10は80,000円前後なので、その差額は15,000円。スマホとしてもハイエンドなLG V10は画面も比べて高解像度ですし、カメラにも拘っています。SoCもトップクラスのSnapdragon808でRAMも4GB。こう考えると、むしろお得に感じられてくる魅力的なスマホなのではないでしょうか。

その他LG V10のレビューはこちらからどうぞ。

また、以下の記事がLG V10の総まとめを兼ねていますので宜しければこちらもどうぞ。

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参考:lg.com,ESS,gsmarena.com,lastation.kr

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