バランス接続やGND分離接続をしたいとなるとプラグが4極でなければならず、その時にケーブルが3芯でプラグの交換だけでは対処できない場合にはケーブルを交換するしかありませんが、汎用性を持たせるためにも今回はイヤホンを切ってしまい、mmcxコネクターの取り付けてリケーブルできるようにしてみます。
リケーブル出来ないイヤホンに手持ちのmmcxケーブルでリケーブルを試したい場合にもこの方法で。
用意するもの
- mmcxコネクター(メス)
- mmcxカバー<Amazon1,Amazon2>
- ホットボンド
- はんだこて(20Wくらい)
- はんだ
- フラックス
- ピンセット
- ヒートクリップorアームクリップ
mmcxカバーが中々手に入らないもので、私はリケーブルを製作する際に使用するオスのmmcxコネクターに付属しているカバーを使います。
保護目的なので熱収縮チューブでもOK。
作業手順

今回犠牲になるイヤホン、DUNU TITAN1。正常動作しているのに切るのも罪悪感があります。

が、スパーン。もう後戻りは出来ません。
長さはお好みでいいですが、失敗した場合に切ってやり直しが効くように気持ち長めがいいかと思います。あまり短いとコネクター部が耳に近く、邪魔になる可能性もあるので注意。

切断したら、被覆を7mm程度剥きます。

予備ハンダします。
リッツ線はハンダが乗りにくいですが、こて先にハンダを溶かしてそこにケーブルを浸すか、画像のようにハンダボールをアルミホイル等の上に溶かして、それをコテで加熱しつつ、そこに線を浸すとうまくできます。
ただ、この方法だとどうしても予備ハンダがしっかり出来るまで時間がかかるのでフラックスが飛びきってしまい、芋ハンダになっていたり、ハンダ不良を起こします。
ハンダが浸透したかなと思ったら、リッツ線ににフラックスを塗って一瞬加熱し、ハンダが流れやすい綺麗な状態にしておくといいと思います。
続いて、mmcxコネクターにハンダ付けですが、どこにハンダ付けをすれば良いかの判別法を。
リッツ線を見る限り、左右の銅色の線が左右共通なのでこれが-(GND)で、レッド(R)とグリーン(L)が+でしょう。
ただこれでは不安なので、切断したプラグ側の被覆も剥いて予備ハンダし、プラグと線の両端にテスターを当て、判断します。

ちなみにプラグは先端からからL(+)、R(+)、GND(ー)です。

mmcxコネクターにも同様に予備ハンダをします。
mmcxは中心が+で両端が-(GND)となっているので、上で調べた色のリッツ線をそれぞれハンダ付けします。

細かくて難しいのに加えて、加熱し過ぎると中央のピンの白い樹脂が溶けて使い物にならなくなるので素早く正確に。
そのためには、しっかりコネクターはヒートクリップやアームクリップなどで固定し、ぶれないようリッツ線はピンセットでつまんでハンダ付けするのがポイントで、こてを一瞬当てれば綺麗にハンダ付けできる状態にしましょう。
ちなみに、画像は芋ハンダでダメです。フラックスを塗って加熱し綺麗にしました。

次にカバー付けですが、ホットボンドを中に気持ち多めに盛って、固まらない熱いうちにカバーを取り付け、はみ出たホットボンドを取り除くようにしました。
こうすることで中身にしっかりホットボンドが浸透して良い感じです。

完成です!
カバーで左右が分かりやすいように色を変えてみましたが、イヤホンを見れば左右どちらかは分かるので普通に黒で統一の方がよかったかななんて思ってます。
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